システムデザイン工学とは、科学技術の影響がおよぶ社会や人間、自然環境などを対象に、工学システムとそれを取り巻く環境との調和性を実現しようという工学分野です。いわば「環境空間」というキャンバスに「モデル化」という筆を用いて、「システム」という絵を設計していく、新たな理工学といえるでしょう。

システムデザイン工学科の3つの特徴

社会や人間、自然環境の調和を実現する

システムデザイン工学科では、個々に独自の発達を遂げてきた要素技術を統合し、技術と技術、技術と人間、技術と社会がより高度に調和した状態を目指すためのデザインを扱います。具体的には宇宙、エネルギー、環境、建築、情報、ロボット、バイオなどの各分野のハードウェアシステムやインフラストラクチャを対象に、その制御技術やシステムのデザインを研究しています。

基盤となる知識と新しい視点を備え、課題に取り組む人材を育成

工学の世界では、力学・エネルギー・制御・情報などの基盤的知識を総合的に活用し、さまざまな課題に正面から取り組むことの出来る能力が求められます。そこで、システムデザイン工学科では環境・宇宙・都市・生命など、複雑な工学的システムを内包する総合的環境に適応したハードウェア・ソフトウェアを実現することができる人材の育成を目指しています。

幅広い選択科目と、充実した実技科目を提供

必修科目として、実験や演習に加えてシステムデザインの基礎や、これらを理解する上で必要な数学的知識、先端技術現場を直接体験できる「システムデザイン工学概論」などを学びます。また、デザイン表現力を磨く「デザインリテラシー演習」をはじめ、「システムデザイン工学演習」などものづくりを目的とした実技科目を通して、知識・技術の両面から創造力を磨くことができます。

システムデザイン工学科での学び方

革新的なセンシング技術で熱・エネルギー分野の先導者を目指す

革新的なセンシング技術で熱・エネルギー分野の先導者を目指す

熱流体センシン グは細胞や電子デバイスなどのナノ・マイクロスケールから、過酷な熱環境にさらされる原子炉や宇宙機などの大規模スケールにわたるマルチスケールにおけるシステムデザインの観点で非常に重要な分野です。レーザー計測とMEMS技術を融合した新しいアイデアに基づくナノ・マイクロ熱流体・熱物性センシング技術は世界をリードする次世代テクノロジーを生み出します。

皮膚にやさしく細かなタッチができるロボットアームに応用

皮膚にやさしく細かなタッチができるロボットアームに応用

介護の現場では、各個人に対応した身体的支援が望まれています。そこで身体機能の設計原理を飛躍的に発展させ、革新的な医工融合基盤の構築を目指しています。たとえば人間の持つさまざまな動きを抽出、記録、再現するだけでなく、力触覚技術などのハプティクス機能を応用し、「柔らかい」動きを実現するロボットアームなどの研究が行われています。

日本のものづくりを支える新材料の創出や制御技術を学ぶ

日本のものづくりを支える新材料の創出や制御技術を学ぶ

日本が世界をリードする製造技術分野において、製品を産み出すエ作機械は、その重要基盤となっています。産業技術のさらなる革新には、工作機械のインテリジェント化が欠かせません。そのため超精密加工の実現やグローバル社会におけるものづくりの強化に貢献し、新しい機能性材料の創成や加工プロセスの自動監視を行うための制御技術を研究しています。

幅広い世代にとって住みやすい空間設計の考え方を身につける

幅広い世代にとって住みやすい空間設計の考え方を身につける

2025年には、日本の65歳以上の人口が総人口の3割以上になると言われています。この「超高齢化社会」を見据えて、人々がどう生き、社会がどうあるべきなのかの研究を進めています。具体的には、生活基盤である建築•都市のサステナブル(持続可能な)デザインを軸に、快適で健康を増進させる居住空間の実現方法から、地球温暖化の対策までを幅広く対象としています。

在学生インタビュー Interview

学び、考え、新しい試みを積み重ねていく。
その過程にこそ、研究の面白さがある。

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在学生インタビュー(過年度)

学習・教育目標

私たちを取り巻く世界は、複雑化、流動化の度合いが日々増大しています。これに伴い、周囲の環境を含めたシステムをいかに表現し、そのハードウェア・ソフトウェアのデザインをいかに行うかが、工学における新たな、そして大きな課題となってきています。このような背景から、力学・エネルギー・制御・情報などの基盤的知識を総合的に活用して、この課題に正面から取り組むことのできる人材が社会から求められています。システムデザイン工学科においては、これらの基盤的知識をもって、アート・社会・経済などに関わる新しいものの見方を身につけるとともに、環境・宇宙・都市・生命など、複雑な工学的システムを内包する総合的環境に適応するハードウェア・ソフトウェアを設計・実現できる人材を育成します。

教育内容

  • 実験・演習以外の必修科目として、システムデザインの基礎となる「熱流体システム第1」・「力学的モデリング」・「回路とシステム第1」・「電磁気工学」の4科目と、これらを理解する上で必要な数学的知識を身に付ける「工学数学」、先端技術現場を直接体験できる「システムデザイン工学概論」の計6科目を設置しています。

  • さらに、基礎専門科目の推奨科目として10科目を設定しています。

  • その他の基礎専門科目・学科専門科目は、学生の興味に従って学べるよう幅広い選択科目として用意しています。

  • また、デザイン表現力を磨く「デザインリテラシー演習」、計算機を自在に使うための「プログラミング演習」、力学・制御・電気・情報系の実験テーマによりシステムデザインのための実技的能力や創造的活動の基礎を習得する「システムデザイン工学実験第1・第2」、総合的な力を養う「システムデザイン工学演習」など、創造的なモノづくりを目指した実技科目を充実させ、知識・技術の両面から新しい創造能力を涵養します。

進路

例年8~9割の学生が本塾大学院修士課程に進学し、世界を舞台に研究発表を行っています。
総合的な視野と知識を身につけたシステムデザイン工学科の卒業生は新しいタイプのエンジニアとしての活躍が期待され、幅広い分野から求められています。

システムデザイン工学科 紹介ビデオ

システムデザイン工学科では、新しい工学システムを弾力的に運用することを目的に研究・開発を行います。その対象は宇宙、エネルギー、ロボットなど多岐の分野にわたります。例えば、システムに人間の体のような自律性を組み込むことを目指している研究室などが多数あります

研究室

青山研究室

意匠デザイン、機械要素設計、機械加工、生産システム、金型に関するコンピュータ支援システムの開発を行っています。

意匠デザイン、機械加工、生産システム、デジタルデザインマニュファクチャリングシステム、CAD/CAM、金型

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アルマザン研究室

建築デザインが社会においてどのような役割を果たすかについて、実践的手法により研究しています。

建築設計、現代都市空間論

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伊香賀研究室

低炭素性、健康性、知的生産性、強靭性を備えた持続可能な建築・都市の環境デザインに関する学際的・国際的な研究をしています。

スマートウェルネス住宅・都市デザイン工学、ライフサイクル健康・環境影響評価

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大森研究室

システム設計の方法論開発とその応用を研究しています。適応、極値、合意制御、非整数階系、EMS、燃焼、下水処理が対象です。

制御工学、非線形工学、適応学習制御システム、ロバスト制御システム、システムモデリングとデザイン

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大家研究室

次世代のものづくり支援技術基盤の構築を目指し、固体力学・情報科学・設計工学の分野横断的な研究を展開しています。

材料モデリング、成形限界予測、マルチスケール固体力学、数値材料試験、CFRPの成形メカニズム、生物模倣設計論

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小國研究室

応用力学、応用数学、計算力学の手法を用いて、様々な対象を扱う幅広い研究を行っています。

センシング&シミュレーション、応用力学、応用数学、計算力学

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柿沼・小池研究室

超精密加工や3Dプリンタなどのプロセス開発と工作機械の知能化に向けたプロセス制御を軸にものづくりの研究に取り組んでいます。

マイクロ・ナノ加工、金属3Dプリンタ、知能化工作機械、機能性流体・材料、電機統合システム

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桂研究室

次世代の社会基盤と成り得る工学システムの高度化・高機能化を目指し、人間を直接支援するための革新的なシステムやロボット応用の研究を進めています。

抽象化理工学、人間支援・超人間、データロボティクス、波動システム、システムエネルギー変換、電機統合システム

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岸本研究室

建築計画、都市計画、地域計画、最適化、FM

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小檜山研究室

建物の性能設計・最適設計や、リスク評価・被害推定技術を核にした防災すまい・まちづくりの研究に取り組んでいます。

構造物の性能設計・最適設計、防災システム

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須藤研究室

マイクロ流体システムの設計とティッシュエンジニアリングへの応用を中心としたバイオエンジニアリングの研究を進めています。

バイオエンジニアリング、再生医工学、マイクロ流体システム

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高橋研究室

機械力学・計測制御を基軸として、宇宙、ロボット、自動車、人間計測などを対象に新しいシステムの設計方法を探求しています。

制御工学、宇宙工学、ロボティクス、車両工学、ソフトコンピューティング

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中澤研究室

我々の身の回りで人間生活を支援するためのロボットの開発を目的として、環境を認識し行動を創発する手法の研究を進めています。

マルチ・ロボット・システム、生活支援ロボット、機械学習、環境情報処理

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長坂・田口研究室

環境エネルギー、食品・バイオ関連等の幅広い分野でナノから宇宙までのマルチスケールにおける熱流体センシングを行っています。

システム熱物性工学、エネルギー・環境、ナノ・マイクロシステム、機能性材料、レーザー計測技術

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滑川研究室

分散型電力ネットワークシステムや大規模都市インフラシステムの分散協調型管理のための制御理論と最適化の研究を展開します。

システム制御理論と制御技術、分散型電力ネットワークシステム、大規模都市インフラシステムの分散協調型管理技術

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西研究室

豊富な国内外自治体・企業・大学・研究機関、標準化、各種団体代表、起業などを通した実証ベースの将来インフラを研究します。

次世代インターネット、スマートグリッド・スマートコミュニティ、センサアクチュエータネットワーク、IPルータアーキテクチャ

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野崎研究室

パワーエレクトロニクス、ロボティクス、制御工学を基盤として、電動機駆動の高機能化や動作支援装置の開発に取り組んでいます。

パワーエレクトロニクス/モータドライブ/モーションコントロール

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菱田・佐藤(洋)研究室

熱流体中の移動現象、レーザ利用熱流体計測、伝熱制御、数値シミュレーション

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三田研究室

建築工学と情報工学を融合し住む人と建築空間がコミュニケーションする健康で安全・安心な生活を実現する建築空間を創造します。

生命化建築、構造ヘルスモニタリング、センサネットワーク、リスクマネジメント

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満倉研究室

満倉研では脳波で感情を読み取る研究、マウスを使ってうつ病・アルツハイマーの発生機序や治療に関する基礎研究を行っています。

生体信号処理、脳波解析、画像処理、脳神経科学、感性認識

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村上研究室

人の動作解析とモデリングを含む転倒防止ステム、ソフトロボット、知的車椅子等の人の動作支援機器の知的制御設計を試みています。

人・機械相互協調システム、ロボティクス、メカトロニクス、モーションコントロール

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矢向研究室

広域での実時間通信を実現する基礎技術から応用技術まで、システムデザイン工学の情報通信領域に取り組んでいます。

インターネット応用、実時間通信、マルチメディア通信、画像処理、機械学習、ネットワークベース制御システム

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ラドヴィッチ研究室

環境および文化的にサステナブルな都市・建築デザインや異文化都市デザインについて研究しています。

サステナブル都市・建築デザイン、エコ・アーバニティ、異文化都市デザイン

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研究室紹介動画(YouTube)

YouTubeに現在掲載されているシステムデザイン工学科の研究室動画のリンク集です。

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