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システムデザイン工学科(開放環境科学専攻 修士課程2年)

東京都・私立豊島岡女子学園高等学校出身

東京都出身。高校時代は吹奏楽部に所属し、文化祭やコンクールに向けて、音楽と向き合う日々を送る。高校2年11月から本格的に進路を模索し、「最先端の勉強ができる理工学部へ」という想いから慶應義塾大学理工学部に入学。建築やロボットへの興味から、学部2年次の進級では「システムデザイン工学科」を選択。学部4年次より「高橋正樹研究室」に所属し、「電動車いすの走行制御」に関する研究をスタートする。また、学部4年次には、研究室の課外活動として国際的な小型人工衛星の打ち上げ競技会「ARLISS」に参加し、特別賞を受賞する。

吹奏楽に打ち込んだ高校時代。
「最先端の学び」を求めて
慶應義塾大学理工学部へ。

高校時代はどんな学生でしたか?また、受験勉強を始めた時期を教えてください。

都内の女子校で吹奏楽部に所属し、パーカッションを担当していました。夏休みなどの長期休みを含めてほとんど毎日練習があったので、文化祭やコンクールといった目標に向けて、日々部活に打ち込んでいました。高校時代は部活と勉強の両立を常に意識していましたが、本格的に受験勉強を始めたのは、高校2年生の11月頃。部活の最高学年として文化祭をやり遂げることができたので、心機一転「やるぞ!」と考えたことがきっかけでした。もともと数学や物理が好きだったので、その頃から理工学部で学びたいと考えていました。

数ある理工学部のなかで、慶應義塾大学を目指した理由は?

ホームページやパンフレットを参考に学部の特徴について調べていたのですが、最新の設備や多彩な教授陣など「最先端の勉強ができる環境」が最大の魅力でした。高校時代から建築やロボットなどの分野に興味があったので、機械や電気、電子、情報などの分野を横断した知識を学べるシステムデザイン工学科の存在はとくに印象的でした。とはいえ、当時から専攻や分野について具体的なイメージを持てていたわけではありません。その点で、入学時に学門を選び、学部2年次に学科を選択できる学門制は大きなポイントだったと思います。まずは幅広い授業を受け、そのなかから興味や関心にあった学科を選んでいく。「これは自分にぴったり!」と感じたことを覚えています。

入学前の大学に対するイメージは、入学後にどのように変化しましたか?

一般的なイメージ通り、「慶應義塾大学=華やか」という印象がありましたが、実際に入学してみると、予想以上にコミュニケーション能力が高い人が多かったです。また、さまざまなバックグラウンドや考え方を持った多種多様な人が集まっていることも印象的でした。音楽系のサークルにプロミュージシャン並みの人がいたり、體育會の運動部に全国区の選手がいたり、同じ講義を受けている人のなかに驚くほど優秀な人がいたり……。高校時代は受験勉強中心の真面目な生活を送っていたので、「すごい人が身近にいる!」ということがとてもおもしろかったですね。また、理工学部は男子学生が8割以上。その点も女子高出身の私にとってはとても新鮮でした(笑)。

機械、情報、電子、電気……。
分野を横断的に学び
広い視野で社会につなげる学門を。

学部2年次にシステムデザイン工学科を選択した理由を教えてください。

高校時代から興味のあった建築やロボットについて学べることが、学科を決めた最大の理由でした。システムデザイン工学科は、機械工学科や電子工学科、情報工学科の知識を幅広く学べる学科です。たとえばロボットを作る場合、ハードは機械工学で、ソフトは情報で、両者をつなぐのは電子工学……。各分野を横断的に理解していることが、大切なポイントです。ひとつの分野を突き詰めることももちろん大切ですが、より大きな視野で社会と関わっていけることが私にとっては魅力的でした。

建築とロボット。ふたつの興味をどのように絞り込んだのですか?

システムデザイン工学科を選択した学部2年次の段階では、建築にもロボットにも興味があったので、それぞれの分野に関わる単位を取得していました。その分とても忙しい1年間になりましたが、両分野を学んでいくうちに、ロボットに対する興味がより強くなっていきました。そして学部3年次になる頃から、今所属している「高橋正樹研究室」に入りたいと思うようになりました。この研究室の特長は、出口研究に強いこと。宇宙や車、ロボットなど幅広いテーマを扱っているのですが、いずれも社会とのつながりを非常に意識しています。最先端の知識や技術を社会に実装していくための研究を行っていることが、魅力的でした。

研究室の課外活動として、小型惑星探査ロボットの開発も行っていますね。

学部4年次に、「UNISEC(大学宇宙工学コンソーシアム)」が主催する小型人工衛星打ち上げ競技会「ARLISS」に参加しました。毎年、アメリカのネバダ州の砂漠で開催されるこの大会には、世界各国の大学などから30ほどのチームがエントリーします。私たちは「高橋正樹研究室」のメンバーを中心に10名ほどのチームを組んで小型惑星探査ロボットを開発したのですが、コンセプトの提案から実機製作まで、イチからモノづくりを行うのは初めての経験。複数人のチームでプロジェクトをやり遂げる難しさや、ものづくりの面白さを学びました。大会では特別賞を受賞することができ、とても貴重な経験となりました。また、大学院修士課程2年次の今年は、運営側として「ARLISS」に参加しています。

学生生活で得たものは
工学の知識と自信
そして新たな挑戦への意志。

現在の研究テーマを教えてください。

学部4年次から、視線によって操作が可能な電動車いすの研究を行っています。電動車いすは、一般的にはジョイスティックにより操作を行いますが、上肢にも障害を抱える方にとっては操作が困難です。そこで、視線を用いることでより多くの方が操作できる電動車いすを開発しています。この研究では、さまざまなセンサを用いるため、各センサの開発方法を勉強しながらプログラミングを行い、車いすを動かすための回路を作成しています。また、開発した車いすに被験者の方に搭乗してもらい、実際に上手く操作できるかどうかの実験も行っています。

研究生活でやりがいを感じる瞬間はどのようなときですか?

研究でもっとも苦労しているのは、プログラミングしたソフトを、車いすというハードとつなげることです。パソコン上では問題なく動いているけれど、実際に車いすにつなげるとなぜか正常に動作しない……。そのような課題が多いので、日々トライ&エラーを繰り返しています。ただ、そのような苦労がある分、車いすが思い通り動いたときには、大きなやりがいを感じますね。また、修士課程に進むと国内外の学会で自分の研究を発表するチャンスもあります。これまで日本ロボット学会をはじめ、韓国でのICCASやスペインでのICCMAなどで発表しましたが、海外の先生から「意義のある研究だと思うのでこれからも頑張ってほしい」と言っていただいたり、発表賞を受賞したり……。自分の研究が大学外でも評価されたことは、大きな自信になっています。

修士課程修了後は、どのような道に進む予定ですか?

実は都市開発に興味があり、街づくりやインフラ整備を行う鉄道会社に進むことになりました。その理由は、大学で研究を行っていくなかで、モノものづくりだけでなく環境づくりにチャレンジしたいという思いが強くなったからです。たとえば画期的な車いすをきちんと走らせるためには、環境が整っていることが大切。大学や大学院で学んだ工学の知識を活かし、IoTなどを用いたバリアフリーな街づくりなどにも貢献できるのではないかと思います。都市開発は、より大きな視点で社会の課題を解決していく手段のひとつ。今後は、都市開発事業に必要な不動産の知識などを身につけていく必要がありますが、システムデザイン工学科で培った知識や論理的な考え方は、私にとって大きな財産です。さまざまな社会課題に対して、工学的な視点でアプローチしていきたいと思います。

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