伊藤公平塾長による人間教育講座が開催されました

2022年05月17日

2022年5月11日(水)に、日吉キャンパス協生館・藤原洋記念ホールとzoomウェビナーを利用したハイフレックス方式にて 「先導者とは~先導者としての現代版学問のすすめ~」と題して、伊藤公平塾長による人間教育講座が開催されました。
理工学部が主催するこの講座は、現代社会の先導者とも言える方々に、世界観、人生観、哲学を語っていただくことによって、塾生が「社会の中でどう生きるか」を考えることを目的としています。今回の人間教育講座は、藤原洋記念ホールには塾生が約50名、zoomウェビナーには塾生や社会人を含めた約200名の方が参加されました。

講演前半は、慶應義塾の創立者である福澤諭吉の著作であり、1872年に初版が発行された「学問のすゝめ」について、原文をかいつまんで読み上げ、伊藤塾長の解釈を交えつつその内容の説明を行いました。
後半は検索技術の発展に伴い、パーソナライズされた情報が検索画面などに表示されることによって、個人の様々な要素が情報の分断をもたらし得ることや、脳科学の発展によって思考をMRIで読み取ることができるようになっていること、ゲノム編集技術によって生ずる生命倫理的問題など、科学技術の発展に伴って発生した問題を例に挙げて説明しました。
これらの技術は福澤先生が重要視した「学問」が展開した先であり、民主主義や社会の正しい発展に寄与するためにはテクノロジーをどのように扱うべきか、将来のある塾生が社会の先導者として取り組んでほしいと呼びかけました。

講演後に行われた質疑応答では、「変化を生じさせようとする時に発生する軋轢や板挟みにどのように対応すれば良いのか?」「塾長と福澤先生で思考が異なる部分はあるのか?」「国籍を超えて人と人が理解を深めるにはどうしたらよいのか?」など、次々と質問の手が挙がり、中には現在の学部カリキュラムに対する要望もなされました。塾長は質問に1つ1つ回答し、予定時間を大幅に超えるほど白熱したやりとりがなされ、講座終了後も会場で個別に熱心に質問する塾生の姿が見られました。

伊藤 公平塾長

伊藤 公平塾長

会場の様子

会場の様子

質疑応答

質疑応答

講演後に質問する様子

講演後に質問する様子

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