遠山正道氏(株式会社スマイルズ)による人間教育講座が開催されました

2015年11月16日

2015年11月11日(水)、日吉キャンパスJ24教室にて、「Soup Stock Tokyo とDENSO -ビジネスとアートとの関係-」と題して、遠山正道氏(株式会社スマイルズ代表)による人間教育講座が開催されました。

理工学部が主催するこの講座は、現代社会の先導者とも言える方々に、世界観、人生観、哲学を語っていただくことによって、学生が「社会の中でどう生きるか」を考えることを目的としています。当日は理工学部の1・2年生だけではなく、他学部に在籍する塾生や社会人など約70人が参加されました。

講演では、まず「商社マンとして働きながら33歳の時に1年間で70点もの作品を制作して実際に個展を開き、全ての作品を売り切った。」というお話から、本講演のテーマであるビジネスとアートの関係について述べました。また、「ある女性がお店の一角でスープをすすっている姿を思い浮かべて『スープのある1日』という物語の企画書を3ヶ月かけて書き、それが現在の『Soup Stock Tokyo』の元となった。」という話など、創業や企画にまつわる具体的なエピソードが語られ、参加者は遠山氏の話に聴き入っていました。

さらに、遠山氏は、「株式会社スマイルズという企業が株式会社デンソーの協力を得て、なぜアーティストとして『越後妻有アートトリエンナーレに作品を出品したか。』」という話に触れ、「食(Soup Stock Tokyo)×技術(DENSO)×おもてなし(生身)」の3つを軸に、「企業広告以外の形でどうやって技術力の高さをアピールするか。」「『ありがとうございました』以外の言葉で、どうやって感謝・再来のあいさつをするか。」という内容を現代アートとして出品することになった経緯を紹介することで、「アートはビジネスではないが、自分の中にある『やりたいこと』を形にして他の人に提示するという意味では、ビジネスはアート的なところがある。」と、一見正反対に見えるビジネスとアートの共通点について説明されました。

講演後の質疑応答では、「各事業の企業理念はどこから生まれてくるのか?」「大学時代になにをしておくべきか?」「第一線で働いている一流の人とどうしたら出会うことができるのか?自分から探しに行ったのか?」など、将来的に起業を考えている学生たちからの質問に対して、遠山氏はご自身の体験談を交えながら回答し、講演・質疑応答の時間が終わってからも遠山氏の周りに多くの学生が集まって熱心に質問をするなど、講演は盛況のうちに終了しました。

遠山 正道 氏

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