大学院卒業後、メーカーに入社し家電製品のデザインを行っています。現在は主に海外向け液晶TVのプロダクトデザインを担当しています。在学中、プロダクトデザインに興味を持った私は、修士課程に進学後、デザイン工学を専攻し設計理論や設計方法論をテーマに研究を行いプロダクトデザインの理論的な側面について学びました。また一方で、学外においてデザイン学校の講義を聴講し独学によりプロダクトデザインの実践について学びました。学会論文と修士論文に並行して、デザインの作品集をまとめるという生活を送っていました。今考えてみても機械工学科としては珍しい学生だったと思います。

修士2年の時,研究室で行った奥多摩キャンプの写真。

6年間の機械工学科における学生生活で学んだことは,直接的ではないものの確実に現在の仕事に生きていると実感しています。課題や研究活動により培われた論理的な思考は、自らのデザイン過程の検討や内外へのプレゼンテーションなどを行う際の基盤となっています。また,デザイン工学を学ぶ一方で認知工学、認知心理学、造型論、統計学といった他分野を学べる環境があったことは、興味を伸ばし知識を貯えるという意味だけでなく、広い視野を身につけるという点において大いに役立っています。さらに、卒業後に頂いた機械学会の優秀研究発表賞は自分にとって大きな自信となっています。

これからも現状に満足することなく、機械工学からプロダクトデザインというコンテクストを生かし。デザインを軸として新たな分野へ挑戦したいと思います。

2004年 国内向け37/32”LCD TV 型名37/32LZ150

2003年 国内向け32/26”LCD TV 型名32/26L400V

プロフィール

浅沼 尚(あさぬま たかし)
(東京都立国立高等学校 出身)

1999年3月
慶應義塾大学理工学部機械工学科 卒業

2001年3月
慶応義塾大学大学院理工学研究科機械工学専攻修士課程 修了

2001年4月
株式会社東芝 入社 
デザインセンター配属
現在、国内および海外向け映像情報機器デザインを担当

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