石井大裕氏による人間教育講座が開催されました

2018年12月11日

2018年11月29日(木)、日吉キャンパスDB203教室にて、「アナウンサーとスポーツメディア」と題して石井大裕氏(TBSテレビアナウンサー)による人間教育講座が開催されました。

理工学部が主催するこの講座は、現代社会の先導者とも言える方々に、世界観、人生観、哲学を語っていただくことによって、塾生が「社会の中でどう生きるか」を考えることを目的としています。当日は理工学部・理工学研究科所属の塾生だけではなく、他学部・他研究科に在籍する塾生や社会人なども参加されました。

講演は、石井氏が高校生の時に「修造チャレンジ」の1期生として当時小学校6年生だった錦織圭選手とテニスの試合をしたときのエピソードや、その後テニス選手として世界を転戦した法学部政治学科時代の話から始まりました。次に、スポーツ取材における日本のメディアの問題点を指摘したうえで、海外メディアが自分で取材対象を決めることに倣い、大リーグのオールスターゲームで120人の大リーガーにインタビューを行って大谷翔平選手のメジャーリーグにおける立ち位置を明らかにすることを目指すなど、石井氏独自の報道姿勢を紹介されました。さらに、講演の中で参加者一人一人を指名して興味のあるスポーツを確認しながら、参加した塾生がいち視聴者として抱いていた疑問に対して、相撲・陸上・サッカー・バトミントン・フィギュアスケート・代理人制度・放映権に至るまで、取材時のエピソードを交えながら丁寧に説明されました。また、石井氏が報道時に心がけていることとして、常に選手を応援する姿勢で選手のベストパフォーマンスを引き出させるような質問をする(必ずしも褒めるだけではない)こと、そして、選手と同じぐらい視聴者の皆さんを興奮させて筋肉痛にすることを挙げ、アナウンサーを目指す塾生達が講演に聴き入りながら、熱心にメモを取っているところが見られました。

最後に行われた塾生との質疑応答では、「スポーツに興味の無い視聴者に、どのようにスポーツの魅力を伝えられるか?」「スポーツファンに飽きられない中継とはどのようなものか?」「試合映像がない場合に、スポーツをどのように報道するか?」という塾生からの質問に対して、石井氏が実際にテレビ番組の中で行っている具体例を織り交ぜながら回答し、今回の人間教育講座を終了しました。

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