幼稚舎にて理科特別授業「ロボットと学ぼう」が行われました

2016年01月28日

1月25日(月)、慶應義塾幼稚舎理科室において幼稚舎6年生を対象とした理科実験授業「ロボットと学ぼう:左右のつりあい~てこの原理の実験~」が開催されました。これは、JST/CREST「実践知能アプリケーション構築フレームワークPRINTEPSの開発と社会実践」の支援を受け、理工学部管理工学科山口高平教授、山口研究室学生と幼稚舎の共同で行われ、複数の人工知能ロボットを使って「てこの原理」を幼稚舎生に教える授業です。

教壇には、人工知能を搭載した中型ヒト型ロボット「NAO」が登場し、幼稚舎柊原礼士教諭と息のあった会話で授業をすすめていきました。「NAO」の指示でロボットアーム「Jaco2」がにんじんを包丁で切ったり、てこにおもりをぶら下げる動きを見せる場面もありました。

「NAO」と「Jaco2」によるデモが終わると、各班ごとに、てこにおもりをぶら下げて、つりあいをとる実験を行いました。小型ヒト型ロボット「Sota」は、幼稚舎生の実験に加わり、幼稚舎生の出す答えに「正解」や「違うよ」などの声やポーズで実験をすすめるサポートを行いました。また途中「NAO」がVTRを使って、実験のヒントを出すこともありました。

実験結果の答えあわせのあとには、新たな問題が「NAO」から出されました。「NAO」は、幼稚舎生の回答に、「重さ×支点から距離の計算をすれば、てこがどのようにつりあうかわかるんだよ」と説明したり、つりあうための計算方法を解説したりしました。

幼稚舎生からは「ロボットと一緒の授業はとても面白い。」「わかりやすくて集中できた。」「人間が簡単にできる動作がロボットにはまだ難しいこともわかった。」いう感想があがりました。教諭と複数のロボットが連携した授業の実践は、世界的にも類がなく、人間とロボットが共存する社会をめざすための試みとして、大変意義深い授業となりました。

「NAO」と掛け合いながら授業をすすめます

にんじんを包丁で切る「Jaco2」

幼稚舎生と一緒にてこの実験をする「Sota」

てこの問題に正解してバンザイのポーズをとる「Sota」

幼稚舎生の回答に答える「NAO」

太極拳のポーズも披露

ナビゲーションの始まり