「人生の中で戻れるとすればいつがいいですか」と質問されたら、今も、きっとこの先もすぐに「大学時代」と答えると思います。あんなに勉学に打ち込み、遊び、若くてエネルギーのある時期ってやはり大学のときだけでしょうね。

理工学部は他学部と違い二年間の日吉キャンパスでの生活の後、日吉から息を切らしながら“谷を越えて”矢上キャンパスに通います。リポートも頻繁にあり、試験前になると必死に勉強。よく図書館に集まり、リポートや試験勉強に励んだことを覚えています。・・・なんて規律正しい学生のようなことばかりのようですが、当時はテニスサークル全盛期、私は日焼けした健康的な肌に流行のソバージュ頭、まつ毛にまっ青なマスカラをつけ発色のいいピンク色の口紅をつけたいわゆる女子大生。要するにメリハリ良く・・・だったんでしょう。

もともと小学生の頃から算数が大好きで、高校で進路を決める時も好きだという気持ちだけで理系に決めました。いざ入学してみると、それまで女子校育ちだったため、あまりの学生の多さ(特に男子学生)に驚きました。しかし、実際に通い始めると女子も意外と多く(きれいどころがそろっていたと仲間と自負しています(笑))、特に女性は真面目に授業に出席するので仲の良さも一際で、今でもよく集まる友人が数多くいます。それぞれに仕事も違いますが、お互いに旦那さん以上に (!?)何でも話せる仲です。仕事のこと、子育てのことなど話は尽きませんね。

研究室の合宿です

四年生になると研究室に所属します。私は川瀬武志先生のもとで「価値観」というテーマに基づいて学びました。理系というと白衣を着て徹夜で実験・・・というイメージが強いかも知れませんが、私のいた管理工学科は「ものをいかに効率的につくるか」といったことを学び、どちらかというと文系の要素も強く、女性でも楽しく学べる分野だと思います。川瀬先生の別荘で合宿をしたり、テニス、ソフトボールなど、アッ勿論授業や討論、発表など全て充実した素晴らしい思い出です。

卒業後はテレビ朝日に入社し、アナウンサーとして仕事をしています。理工学部の就職掲示板にテレビ局アナウンサー試験の紙が貼ってあり、理工学部からも受けられることを知りました。よく見ると履歴書の締め切り日が明日!!、履歴書に急いでスナップ写真を貼って速達で送ったのを覚えています。理工学部からアナウンサーということで異色だと思われがちですが、私達の仕事は一分一秒を争いますので、パッとタイムキープが出来たり、ちょっとした間に端的に気の利いたコメントを言えた時に、学生時代に培ったことが生きているのかしら、とふと思うことがあります。去年の七月に次男を出産し現在は育児休暇中ですが、改めて振り返りますと、一番自分自身の時間があり、かけがえのない友人を得るのが大学時代であると実感しています。

今回こちらのホームページの学部紹介ビデオのナレーションを担当させていただきました。学科も時代に合わせて増え、より幅広くなった理工学部に、より多くの学生の皆さんが関心を持って下さることをお祈りしております。

テレビ朝日の報道番組でニュースを読んでいます

プロフィール

高橋 真紀子(たかはし まきこ)
(湘南白百合学園高等学校 出身)

1995年3月
慶應義塾大学理工学部管理工学科 卒業

1995年4月
株式会社テレビ朝日 入社
スーパーJチャンネル、スーパーモーニングといった報道・情報番組の他、題名のない音楽会21などの音楽番組も担当

現在に至る

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