ワイヤレス通信では、いま大きなパラダイムシフトが起こっています。音声トラヒックからIPデータトラヒックへの移行、無線LANなどのワイヤレス通信の急増、地上波放送のディジタル化による通信との融合などがその顕著な現れです。ディジタルネットワークが一層発展し、出版・音楽・映像・ゲーム配信などもすべて通信を介して行われるのはそう遠い未来ではありません。3年後には、皆が無線携帯端末で新聞・雑誌を楽しんでいるのが常識となっているかもしれません。このようなユビキタスネットワーク社会の実現に向けて、単にパーソナルな通信環境の利便性・柔軟性だけではなく、プライバシーも含めてセキュリティ的にも安全で、信頼性の高い社会インフラと、日本発の高い感性で文化的薫りが漂う文化的インフラの構築が求められると思います。

私は、これからの研究者や開発者には、技術だけではなく、深い教養と研ぎすまされた感性が、共に高いレベルで求められることになると思います。そのためには、若いころからいろいろな物事に深い興味を持ち、感性を磨きながら、世の中で求められている技術ニーズが何かをしっかり吟味する洞察力を身につけることが大切になります。私は、天賦の資質をもつ向上心のある学生に対して、その才能を存分に伸ばすことができるよう激励し、コミュニケーション基盤技術の潮流創生と技術先導ができるリーダーを大切に育て上げることが、これからはより重要であると信じて、学生の教育研究に携わっています。現在、ユビキタスネットワーク社会の実現に向けた、先駆的・革新的な技術が創発できるよう、次世代ブロードバンド移動通信、ネットワークセキュリティ、フォトニックネットワーク、アドホックネットワークなどにおける技術課題に対して、30名近い学生と共に、楽しく研究に励んでいます。詳しい研究内容・成果は、研究室のホームページをご覧ください。

30名近い学生と共に楽しく研究を行っています。

研究室には最先端のネットワーク環境が整備されています。

210編以上の論文と300編以上の国際会議論文を国内外に発表しています。

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