我々の身の回りは、携帯電話やテレビ、自動車など数え切れない程の工業製品で満ち溢れています。そんな中で、例えばカラーテレビ、皆さんの中に、このテレビのチャンネルを、リモコンではなく、手で回して換えた経験があるという人は何人位いるでしょうか?私が子供の頃(といっても、私は昭和40 年代生まれです)は、テレビのチャンネルを変える為には、テレビの所まで近づいていって、つまみを回さなければなりませんでした。リモコン付きテレビも当時ありはしましたが、とても高価で、一般の家庭で普通に使われているなんてことはありませんでした。

私の研究室ではIndustrial Engineering (略してIEと呼ばれます)という分野の研究を進めています。このIEは、先に挙げたような自動車やカラーテレビなどの工業製品を消費者に安く、スピーディーに提供する為の仕組みを科学する学問ということができます。製品の原材料・部品を調達して、製品を製造し、更にお客さんに届けるまで過程を1つのシステムとして捉え、このシステムの効率(生産性)の向上を追及する学問分野です。

この分野の中には、作業の中のムダ動作の発見・排除に始まり、製販の物流過程の効率化、製造技能の伝承システムやモノづくり教育のあり方など、興味深い研究分野が数多く含まれています。最近では、無線ICタグといった、現実社会と情報システムを強固に結び付ける手段も実用段階に入ってきており、これを利用した製造システムの構築にも興味を持ち研究を進めています。我々の将来の生活が更に豊に快適なものになるよう、一緒にIEの勉強をしてみませんか。

モノ作りの場を科学することを通して、
我々の生活を更に豊に快適にしていきたい
と考えています。

電化製品の廉価販売で賑わう
秋葉原の街並

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