私たちは、理工学の基礎研究を通して、既存の概念をも変えうる新しい機能性物質を創造し、その基礎技術を構築することにより社会への貢献を目指す教育研究グループです。物質は、古くから重要な理工学の研究分野であることは言うまでもありませんが、いわゆる物理の分野では物性および構造解析が中心であるのに対し、化学の分野では材料としての合成に主眼が置かれ、それぞれが独立した学問分野として位置づけられてきたきらいがあります。これからの大学院のこの分野に求められるものは、物質を作り、制御し、解析し、その一連の中から新しい機能をもった物質やその特性を創造することだと思います。そして、そのような分野で創造性を発揮できる人材を世に送り出すことが何よりも重要であると考えます。それには、いわゆる従来の理学と工学、物理と化学の壁が取り払われた新しいマテリアルデザインの学問体系が必要です。このような学問体系の構築を目指す教育研究グループが、“マテリアルデザイン科学専修” です。