音声ブラウザ専用。こちらより利用者別メニューへ移動可能です。クリックしてください。

音声ブラウザ専用。こちらよりメニューへ移動可能です。クリックしてください。

音声ブラウザ専用。こちらよりカテゴリ内メニューへ移動可能です。クリックしてください。

音声ブラウザ専用。こちらよりメインコンテンツへ移動可能です。クリックしてください。

慶應義塾大学理工学部
English
サイトマップ
KEIO NAVI
受験生の方
在学生の方
卒業生の方
企業・研究者の方
YAG@MIX(学内向)
概要
学部・大学院
教育・研究
教員プロフィール
関連リンク
交通アクセス
理工学部創立75年

理工学部HOME > 塾員来往 > [第133回] 関 一 大日本住友製薬

塾員来往

[第133回] 関 一 大日本住友製薬

 両親ともに医療関係者という影響からか、昔から理系科目に興味がありました。また、父親からは英語はしっかりやっておきなさいときつく言われていましたので、高校時代は英語・化学・数学が好きな学生でした。特に化学は塾の先生の影響で人一倍 興味があり、化学系の学科に進むつもりで2002年に慶應義塾大学理工学部へ入学しました。

 入学後すぐに偶然大学の短期留学プログラムを知り、何の気なしに応募してみたところ、運良く参加できることになりました。そしてその夏、米国東海岸のウィリアム・アンド・メアリー大学とその近郊で2週間、約40名の参加者と過ごしました。短い期間でしたがイベントが盛りだくさんの非常に充実したプログラムで、他国の人と思うように意思疎通できない悔しさを肌で感じましたが、一方で日本とは違った自由・多様な文化に強く惹かれ、海外志向が強くなりました。翌年学部2年の夏には自らUCLAのサマープログラムに参加し、現地の学生と共に有機化学の授業を受け、本格的に海外の大学院へ進みたいと思うようになりました。

垣内研究室一期生卒業

 学部4年目の最初に研究室配属があり、その年大阪大学から移られた垣内史敏教授の研究室へ所属することを決めました。有機金属に興味があったのと、先生の人柄が理由でした。1期生ということで、研究室をみんなで立ち上げ、5月頃に本格的に実験が始まり、お世辞にも実験がうまいとは言えない自分は垣内研で一から実験のイロハを学びます。研究内容としては主にC−H結合を触媒により活性化し直接C−C結合に変えるということをやっていました。

 実験に忙殺されながらも、海外の大学院に行きたいという思いは消えていませんでした。あるときふとしたきっかけで先生に打ち明けると、気軽に“推薦状ならいくらでも書くから頑張りな”と言って頂きました。それからの半年は卒業研究と米国大学院願書の準備に追われ、本当に大変だったのを覚えています。それでも海外で化学をやりたいという思いで必死に願書を送り、2006年の冬にミネソタ大学から合格通知が郵送されて来ました。先生に報告した際は“ほんまにようがんばったな!”と言って頂きました( まさか本当に受かるとは思っていなかったというのが後日談)。

ミネソタ大学・実験室にて

アメリカ化学会でのポスター発表

 2006年夏に渡米後ミネソタ大学化学科に入学し、最初の2年間は授業とティーチングアシスタント(TA)として学生実験の指導に費やします。TAとして実験を教えるのはとても楽しく、現地の学生とコミュニケーションを取ることで英語が上達しました。その後、カンザス大学から移ってきたGeorg先生の研究室に所属を決め、研究生活をスタートさせました。米国の研究室では日本のような細やかな指導はなく、皆独立したサイエンティストとして自分の問題は自分で解決するという環境におかれますが、垣内研究室で鍛えられた粘り強さ・実験テクニックのおかげもあり、2011年に無事Ph.D.を取得しました。

 Ph.D.コースに所属中にベトナム人クラスメートの影響でバドミントンを始めました。日本にいるときは全くやったことがなかったのですが、ジムに行けば言葉を交わすことなく自然と友達が増えていくのが楽しく、すっかり夢中になってしまいました。研究生活ではうまくいかないことが多くストレスがたまるため、バドミントンで救われた局面は数多くあります。

バドミントンの試合

Janda研究室のビーチパーティー

 大学卒業後は少し違ったことを学びたいと思い、西海岸にあるスクリプス研究所でJanda教授の下、ケミカルバイオロジーの分野で研究を行いました。生化学のアッセーやプロテオミクスなどを学び、そろそろ自分の進路を決めたいと考えていたとき、ボストンでのジョブフェアで大日本住友製薬の方から声をかけてもらい、オファーを頂きました。現在は大阪にある研究所でケミストとしてコンセプト検証やリード化合物の創出など、創薬の最初の方を担当しています。まだ入社して1年も経っていませんが、ゼロから一を創りだす仕事には自分のオリジナリティーが加味され、やりがいと面白さを感じています。

 
 こうしてこれまでのキャリアパスを振り返ってみると、 自分は長期的なプランを描いてというのではなく、進路の節目において自分の興味・感を基に決断してきたのだと思います。今回社会人になって間もない自分が執筆の機会を頂き大変恐縮ではありますが、理工学部を目指す方々にはこんなUnconventionalなキャリアもあると一つの参考になればと思います。

 最後に、慶應義塾大学在学中には様々な人と出会い、多くの刺激を受けました。サマープログラムの個性的な仲間達、学科・研究室で一生懸命研究する同級生など、本当に恵まれました。そして、人手が必要な新設研究室にも関わらず、大学院留学を全面的にサポートしてくれた垣内教授には深く御礼申し上げます。

プロフィール

関 一(せき はじめ)(私立海城高等学校 出身)

2006年3月

慶應義塾大学 理工学部 化学科卒業

2011年12月

ミネソタ大学化学科 Ph.D.取得

2012年5月

スクリプス研究所 博士研究員

2015年9月

大日本住友製薬 入社

↑PAGE TOP