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慶應義塾大学理工学部
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学問のすゝめ

小さな泡の巨大な力

寺坂 宏一 (応用化学科教授)

 身の回りをよく観察してみるとたくさんの泡を見かけます。温泉、金魚の水槽、炭酸飲料からは泡が次々と生まれてきます。よく見ると発泡スチロール、ヘアムース、ソフトクリームにも小さな泡が入っています。なぜ泡が入っているのでしょうか。泡が必要なのでしょうか。泡とは何でしょうか。

 皆さんがよく目にする泡とは、水の中に浮かぶ空洞です。中には空気が入っています。水と空気の境目は光をよく反射するので泡はキラキラ光るのです。泡にはどんな性質があるのでしょうか。泡は水よりずっと小さな比重をもち、熱をあまり逃がしません。泡は水の中の不純物を吸い付けやすい表面をもっています。泡が小さいほど空気は水に溶けやすくなります。金魚が快適に暮らすにはたっぷり酸素を溶かした水が必要です。ムースやソフトクリームから泡を抜くと液体になって流れ出してしまいます。気の抜けた炭酸水は美味しくありません。泡のないスチロール樹脂の箱では十分な保温ができません。

 「マイクロバブル」を見たことがありますか?マイクロバブルとは特殊な方法を使って作られた1ミリよりずっと小さい泡です。慶應義塾大学理工学部寺坂宏一研究室ではマイクロバブルを使った応用化学研究を精力的に行っています。

 ビデオ1は加圧溶解法によるマイクロバブル生成状況の映像です。水槽に溜められた水の中へまるで牛乳のようにマイクロバブルが混ざっていきます。途中には顕微鏡ビデオでの観察を交えました。小さなマイクロバブルはきれいに散らばってとてもゆっくりと対流し、普通の泡よりもずっと長い時間水中にいます。これは空気を水に溶かしたり、化学反応に応用したりするにはとても有効です。

ビデオ1 加圧溶解法によるマイクロバブル製造

 ビデオ2はマイクロバブルを利用した水の浄化実験の映像です。反対面に慶應エンブレムが貼られた水槽に青い廃液を入れました。次に空気をマイクロバブルにして水槽の床から入れました。マイクロバブルは廃液微粒子をくっつけてゆっくりと上昇し、約1時間で廃液はほぼ透明になりはっきりと慶應エンブレムが見通せるまでになりました。マイクロバブルには条件を整えると微粒子を吸着する性質があります。ゆっくりと上昇するので途中で剥がれません。この技術は水環境の改善にたいへん役立ちます。

ビデオ2 マイクロバブル浮上分離塔によるモデル廃水の浄化実験

 ビデオ3はマイクロバブルを利用した固体結晶の生成観察実験の様子です。マイクロバブルは普通の泡よりも非常に速く溶けて小さくなる性質があります。スライドガラス上に滴下したごく薄い食塩水に1個のマイクロバブルを置いて顕微鏡で観察すると、マイクロバブル内のガスが周りの液に急速に溶けるために固体の結晶が生成します。通常は溶解度を超える濃い溶液でないと作れない結晶が薄い溶液で可能になると、省資源にもコストダウンにも大きく貢献し、環境にやさしい工場が実現できます。

ビデオ3 マイクロバブルの急速溶解収縮による固体生成実験

 マイクロバブルの研究は今、日本が世界で最先端です。これからも世界を先導するには皆さんの若い力が必要です。私たちと一緒にマイクロバブルを応用した環境技術や機能性材料を創り出しませんか?

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