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慶應義塾大学理工学部
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理工学部HOME > 塾員来往 > [第56回] 藤原 弥生 日本アイ・ビー・エム(株)

塾員来往

[第56回] 藤原 弥生 日本アイ・ビー・エム(株)

 日本人宇宙飛行士の活躍ぶりが連日テレビ報道され、パソコンは日常生活に欠かせない道具となり、中国やインドの技術的進歩が目立ってきている現在は、私が大学に入学したころとは随分、世の中の様相が変わってきました。今、大学への進学を考えるとしたら、どのような選択をするのでしょうか。

 思い起こせば、高校時代の私には、それほど確固とした将来の展望があったわけではありません。大学に進んで学ぶとしたら、文学か数学か、と漠然と考えていました。いざ進路を決めなければならなくなったとき、数学は今しかできないかもしれない、という気がしたのと、理科系の方が就職しやすいかもしれない、という打算的な考えもあって、理工学部を受験しました。

 私の大学生活は、月並みですが、勉強とサークルとバイトで成り立っていました。数理科学科では実験というものは1年生のときしかありませんでしたが、いずれの科目も授業内容は濃く、勉強にはそれなりの時間がかかって、よくできる同級生たちと授業の進度についていくのが精一杯でした。

 在学中に所属していたのはKCS(Keio Computer Society)というサークルです。入学当時はまだ3.5インチの磁気ディスクでDOSを起動するマシンを使用していたような時代で、サークル活動の一環でFORTRANやC言語などを先輩方から教わりました。そのころはまだ、将来こんな仕事につくとは想像もしていないことで、三田祭に出店するために作成したコンピューター占いのプログラムや、CGなど、友人が易々と作成するのを見て、ひたすら感嘆するばかりでした。下宿生の友人が多かったこともあって、暇さえあれば日吉の学生食堂に集まり、おしゃべりしたり、カラオケに行ったり、飲みに行ったりして一緒に遊ぶのがメインのサークル活動のようなものでした。このときの友人たちとは卒業後も何かと集まり、飲み会や旅行などに出かけています。

サークルの仲間とスキー場にて

サークルの仲間とスキー場にて

 卒業研究では、仲田均先生と先年退職された伊藤雄二先生の伊藤・仲田研究室にお世話になり、エルゴード理論を勉強しました。先生2人に生徒5人という非常に贅沢な研究室でした。このときの同期は5人とも一緒に修士課程まで進むことになり、3年間、同じ研究室で学びました。夏に伊藤先生の清里の別荘でゼミ合宿をして飲み明かしたこと、先生お二人はテニスが大変強く、我々学生は全然歯が立たなかったこと、などを懐かしく思い出します。その後、5人のうち1人は博士課程へ進んで研究者となり、1人は教員免許を生かして教職につき、残る3人はコンピューター・システム業界に進んで、今に至っています。数学は面白く、魅力的ですが、結果を出すのは非常に難しいということを、修士論文を書いていく過程で実感したので、もっとすぐに、目に見えるような結果が出る仕事に就きたいと思うようになり、それが就職を決めるきっかけとなりました。

研究室の仲間との記念写真(左端は仲田先生)

研究室の仲間との記念写真(左端は仲田先生)

 現在、私は日本IBMでソフトウェア・エンジニアという職種についています。具体的には、システム管理を主な目的とするソフトウェア製品について、国際化に関する品質検証を行っています。海外の開発チームと密に連絡をとって、品質検証を行う必要があり、時差と英語によるコミュニケーション能力は最大の悩みの種ですが、会ったこともない海外にいる同僚とメールや電話会議、PCでのチャットで会話しつつ、プロジェクトを完了させ、達成感を分かち合うのは、それを上回る仕事への原動力となっています。また、そういった仕事の内容から、海外の研究所へ行く機会もあり、入社以来、イタリア、米国、ドイツへ各4週間程度出張し、その研究所に所属するチームと一緒にテストを行なってきました。海外でのエンジニアの働き方やプロジェクトの進め方を見るのも面白く、良い経験をさせてもらいました。

ドイツ出張中、同僚と(H20)

ドイツ出張中、同僚と(H20)

 社会に出てみると、同じ会社に入った同期にも、学生時代に専門的な知識を身につけてそのままそれを生かす職業に就いた人と、そうではない人がいます。就職した当初については、知識に差がありましたが、その差は、本人の意欲により埋められるものであり、私は、学生時代に学んでみたかったことをやることができて満足しています。

 大学で学んだことはそのときに培った人脈とともに、私の中の核となっています。それは、例えば、長年バレーボールやバスケットボールなどのスポーツをやってきた人が、初めてテニスに取り組んでも、まったくスポーツは初めて、という人とは上達の速さが異なるように、自分の基礎体力となるようなものだと思います。現在でも、多くの場面でいろいろなことを学ぶように要求されていますが、その際の勉強の方法や認識の仕方など、自分の根本にあるのはそれだと感じています。

 蛇足ですが、社内には思いのほか慶應出身者が多く、同じプロジェクトに参加して初めて会った同僚とも、母校の話題で盛り上がったりします。良い大学を卒業しておいてよかった、と思うのはそんなときです。

プロフィール

藤原 弥生(ふじわら やよい)(私立 女子学院高校 出身 出身)

1997年 3月

慶應義塾大学理工学部数理科学科卒業

1999年 3月

慶應義塾大学理工学部数理科学研究科修士課程修了

1999年 4月

日本アイ・ビー・エム株式会社入社
ソフトウェア開発研究所配属 現在に至る

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