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理工学部HOME > 学問のすゝめ > 光コンピュータからフォトニックネットワークへ(線形と非線形をめぐる葛藤)

学問のすゝめ

光コンピュータからフォトニックネットワークへ(線形と非線形をめぐる葛藤)

津田 裕之 (電子工学科  教授)

 1980年代、「光コンピュータ」の実現を目指して多くの研究が行われ、その名を冠した研究会が設立され国際会議も開催されていた。当時の研究者の頭にあったのは、光コンピュータでは、光によって様々な信号処理が光速で並列に行われ、電子コンピュータを遥かに凌駕するというイメージであった。電子回路のアナロジーで考えれば、光コンピュータには、ダイオードやトランジスタに相当する非線形な光入出力特性を持つ全光素子が不可欠である。その時代に “Optical Triode” を試作して発表した。[1]

図1:Optical Triodeと光スイッチング特性

 非線形光学素子を構成する材料の性能指数は、(非線形屈折率)/(吸収係数)で与えられる。1980年代以降、材料の性能指数の向上が進まず、今日まで光コンピュータは実現されるに至っていない。

 一方、フォトニックネットワークにおいて、光ファイバを伝送路とする光伝送システムは飛躍的な発展を遂げている。光伝送システムの性能指数は、伝送速度×伝送距離で測られるが、今日では、1017[(bit/s)km] に達しようとしている。光伝送システムにおいては、光ファイバの光非線形性によるメリット(ラマン増幅)よりも、デメリット(自己/相互位相変調、四光波混合などによる信号劣化)が大きく、非線形性の小さい光ファイバが求められている。また、波長合分波回路やコヒーレント受信回路などの様々な線形光回路が実用化され、光伝送システムにおいて重要な役割を果たしている。

図2:光伝送システムのファイバ1本あたり伝送容量の推移

 当研究室では、フォトニックネットワークの高度化に不可欠な、光スイッチ、光合分波回路、新波長帯域用光素子などに注力して研究している。線形光回路の研究開発は有用であり確実な成果が期待されるが、非線形光回路の研究はチャレンジングであり興味深い。特に、図3に示すように、非線形な光素子として、屈折率変化が大きくメモリ性のある相変化材料を用いた光スイッチを提案している。[2]

図3:相変化光スイッチの構造とスイッチング特性

参考文献
[1] H. Tsuda and T. Kurokawa, “Optical Triode Switch Module with a Nonlinear Etalon,” IEEE Photon. Technol. Lett., 1(12), 449(1989).
[2] Y. Ikuma, Y. Shoji, M. Kuwahara, X. Wang, K. Kintaka, H. Kawashima, D. Tanaka, and H. Tsuda, “Small-sized optical gate switch using Ge2Sb2Te5 phase-change material integrated with a silicon waveguide,” Electron. Lett., 46(5), 368 (2010).

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