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理工学部HOME > 学問のすゝめ > 人間は空間をどう認識し、言葉にするのか。それを明らかにしたい。

学問のすゝめ

人間は空間をどう認識し、言葉にするのか。それを明らかにしたい。

井上 京子 (外国語・総合教育教室助教授)

標識イメージ

たとえば横浜方面とはどのあたりまでをさすのか。人間はファジーな情報も案外的確に処理していたりする。

私が研究している認知人類学あるいは言語人類学は、コンピュータによる自然言語処理、ロボットの認知科学などとの関連で最近クローズアップされているものです。そもそもこうした研究がはじまったのも技術開発の必要性から。たとえば "Walk along the wall." と言われて人間はすぐその行動がとれる。ところが壁から何センチまでなら離れても alongなのか、何メートル沿って歩けば along なのか。人間があたりまえだと思っていたことがロボットに命じるとできない。科学技術のヒューマン・インタラクションを突き詰めていくと、人間はどのように外界を把握し言葉にしているのか、人間の情報処理を解明することに行き着かざるを得ないのです。
では私たちはたとえば空間をどう把握しているのか。大半は右・左で処理されていると考えがちですが、ところが言語によっては右・左という区別がないものがある。たとえばマヤ語では「このコップは山側にある」と言ったりする。山の手、イーストリバーなど、ランドマークや方位を利用する方法は、英語や日本語でも同様に見られます。さらに、目と鼻の先、本の背など、物体や空間を人体にたとえる焦点のあて方もある。ほぼその3種類に分けられそうです。さまざまな言語を比較して、どの言語ではどんな状況でどの方法が選ばれるのか、それを定式化して、最終的にはその成果をコンピュータやロボットの認識処理・情報処理に応用したいと考えています。

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