新板 窮理図解

でも、それだけ全力投球していたら、くたびれてしまいそうですが……。
 走っているのがいいんでしょうね。体力だけは自信があります。日曜日にはできる限り走るようにしていますし、海外出張に行くときも、ランニングシューズを持って行って、走ることで訪れた街を肌で感じるようにしています。走ると、移動の疲れも吹き飛んでしまいます。学生たちにも走ろうといって声を掛けますし、私と同じように、よく学んで、よく遊びなさいとアドバイスしています。走ったり、仕事を離れて遊ばないと、新しい考えは浮かばないと思うからです。
 もう1つのストレス発散法は人と会うこと。前の職場から数えると、満倉研究室を立ち上げてからすでに14年になり、多くの卒業生を送り出してきました。博士課程を出た卒業生の多くが研究者になっていて、たまに彼らと会うことがいい刺激になっています。学部の卒業生たちもメーカーやマスコミに就職していたりして、いろんな情報を交換できる。彼等の元気な顔を見ると、それこそ疲れや嫌なことなんて、一気に吹き飛んでしまいます。

慶應義塾大学での研究生活はいかがですか?
 慶應はじつに自由で、個性豊かな研究者が多いし、私ものびのびと研究をさせていただいています。学生を大事に育てようという環境も素晴らしい。そんな慶應が好きです。これからも信号処理技術を基盤に、自由な発想で、社会に役立つさまざまな研究に精力的に取り組んでいきたいですね。

どうもありがとうございました。

◎ちょっと一言◎
学生さんから
学生さんから:研究に対しては、本当にストイックな方ですが、一方で、僕らの突拍子もないアイデアでも面白がって、「やってみなさいよ」と自由にやらせてくれます。それでいてちゃんとフォローもしてくださる。僕らも先生を見習って、研究にも遊びにも全力投球しています。

(取材・構成 田井中 麻都佳)