新板 窮理図解

どんな研究生活だったのですか?
 朝8時には研究室へ出て、夜中2時くらいまで研究に没頭するという毎日でした。もともとショートスリーパーで、5時間も寝たら完全に復活するので辛いと思ったことはありません。しかも、赤松先生と一緒に、夕方1時間ほどジョギングをするのが日課でした。おかげで、今もマラソンを続けています。毎年、湘南国際マラソンなど、大きな大会にも出ているんですよ。

パワフルですね。そのエネルギーの源はどこにあるのですか?
 そもそも何かを決めるとき、私はすべて「好きか嫌いか」で判断しており、好きなことだけをやっているから、ストレスがたまらないんだと思います。面白そうだと思ったら、全力でチャレンジする性質で、岡山大学時代には音声圧縮のベンチャーのCTO(最高技術責任者)を務めていたこともあります。その本社が東京にあって、しょっちゅう東京には来ていましたし、東京には研究者以外の友人も多かったので、岡山から上京する際も、まったく不安はありませんでした。
 それから、じつは私は一卵性双生児で、弘恵という名の姉がいたのです。その姉を亡くしたことが、私の人生を大きく変えました。以来、姉の分まで、楽しい思いも辛い思いも苦しい思いも、2人分以上生きようと心に決めているのです。
 だから、研究も精一杯やるけれど、遊ぶときも徹底して遊ぶ。よほど仕事が詰まっていたり出張が入っていたりしない限りは、日曜日は自由の日と決めて、目一杯遊ぶことにしています。土曜の夜23時から日曜の23時59分まで、寝る間も惜しんで遊ぶこともあります。豪快に飲み歩いてお金を使ってしまったり、派手に買い物をしたり、友人たちとキャンプや海水浴、スノーボードを楽しんだり、山に登ったり――。
 今月も1カ月先まで、休みの日のスケジュールは一杯です(笑)。でも、どんなに遊んでも、疲れは翌日まで引きずらないのが鉄則です。
 あとは、美味しい料理をたくさん食べること。もっぱら食べる役専門ですが(笑)。よく食べ、よく学び、よく遊び、よく感動し、よく笑い、たまに泣く……。そんな毎日です。