Emerging 2016
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基礎理工学専攻18理工学研究科要覧数理科学専修数理科学とは、数学および数学と諸科学との関係領域に構築された学問分野の総称であり、数学理論(いわゆる純粋数学)の探究とともに、現実現象の記述(抽象化・定式化・モデル化)の開発にも重点を置くものです。1981年、慶應義塾は他大学にさきがけて数理科学科を設置しましたが、数理科学はあらゆる科学技術を語る共通の言葉として、理工学はもちろん経済学の現象記述にまで至る広範囲領域をカバーしています。物理学専修物理学は、自然界の基本法則と原理を探求する学問分野です。その対象は、宇宙から素粒子、生物や人工物質等まで広がっており、自然界における未知の現象の発見と理論化が探求されています。また、自然の探求だけでなく工学の諸分野にもインパクトを与えることを目的とし、固体、生体、原子分子等を対象に多彩な条件下の物性を調べる実験研究と基礎理論、およびそれらに基づく計算物理学にも積極的に取り組んでいます。分子化学専修分子化学は、化学の中でも特に錯体化学、表面化学、材料化学、量子化学、有機合成化学、天然物化学、生化学、高分子化学等を統合した学問分野であり、新規かつ有用な機能や性質を持った分子(無機・有機分子、有機金属分子、タンパク質、クラスター、ナノ材料等)の設計と合成、さまざまな化学反応の理論的解析、複雑な生物現象の解明等が中核的なテーマとなっています。さらに電子技術の発展に必須な分子素子の開発や、医薬・農薬等の開発のための取り組みも行っています。物理情報専修複雑な自然現象・生体現象・物質現象を情報の面から理解する動きが進んでいます。しかし多くの物理現象について、まだまだ工学的応用に必要十分な情報が引き出せていないのが実状です。物理情報専修では、物理学を基盤として、新たなセンシング技術とプロセッシング技術の開発をめざすとともに、アナリシスやモデリング等の数理的手法を援用して、機能性材料・素子や生体工学システムの設計などの開発に応用していきます。生物化学専修生物化学専修は、「化学」と「生物」を知識や技術の基盤とした生命科学への新たな展開を研究・教育の柱としています。研究の内容として、細胞内シグナル伝達系の解明、天然及び人工生体機能分子の設計と合成、バイオミメティック・インテリジェント高分子材料の創製などに取り組んでいます。一方で、基礎生物学を重視し、発生生物学を取り入れています。特に、化学的手法と生物学的手法を融合して、医療や環境に有用な化合物を創製することを重要な目標としています。生命システム情報専修分子・細胞生物学に代表されるようなウェットバイオロジーと計算機科学の融合分野が21世紀のライフサイエンスにおいて重要であると考えられてきています。特に核酸、タンパク質、糖鎖などの重要な生体高分子とそれらの相互作用に対する大規模かつ網羅的な計測方法の開発と、それから得られた膨大な情報の蓄積が急速に進む現在、生命現象をシステムとして捉え、情報科学の立場から解析することが可能な人材の育成は急務です。本専修では生命現象の解明はもちろん、生命機能の活用、新規薬物のスクリーニング、脳科学等などを視野に入れた幅広い課題に取り組んでいます。基礎理工学専攻

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