慶應義塾大学 理工学部学生課国際担当Office of Student Services (International) Keio University Faculty of Science and Technology ENGLISH PAGE
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ミラノ工科大学 派遣生 T.Tさん

 「どうして日本で勉強していますか?」全てはこの一言から始まった。声の主はフランス人留学生、ダブルディグリープログラムで慶應に来ている。そのとき私は本当に何と答えてよいか分からなかった。「日本に生まれたから。」と答えてみたが、しっくりこない。今考えれば、何でもない質問である。しかし私はこの頃から本気で海外大学院で学ぶことを考えるようになった。大学4年の秋のことである。それからおよそ半年後、あっという間に留学が決まっていた。修士1年の留学前は準備に追われた。第一期派遣生ということで何もかも手探りであったが、ビザ、保険、銀行口座、学生登録や寮などの諸手続きを終え無事渡伊した。

 私の在籍するマネジメントエンジニアリング修士課程には世界の様々な国から約200名の学生が集まっている。学士号の種類も様々で、社会人経験を持つ者も少なくない。慶應の大学院と違い研究室のようなものは存在せず、授業が中心である。1コマ4時間の講義を週に8コマ、英語で受講している。スライドの量は膨大で、集中力を研ぎ澄まし必死にノートをとる。また講義に加え、ほぼ全ての授業でグループワークが課される。講義外で時間を見つけディスカッションをし、作業を進める。ときには週末に朝から晩までミーティングをはしごする日もある。立ちはだかる言葉の壁、知識の壁を前に、自分には説明力や説得力が圧倒的に足りないと感じる。満足のいくディスカッションはおよそ10回に1回以下である。大抵は悔しさ、不甲斐なさ、歯痒さ、もどかしさを連れて帰宅する。それでも私はグループワークが好きだ。自分を知り、自分を磨く場であると思っている。はっきり言って山積の課題にうんざりすることもあるし、吸収してもしきれないほどの知識が常に待ち受けている。それでも教授や他の学生に刺激を受けながら、どうにかこなしてやろうと思える環境である。

 世界は広くもあり狭くもある。私がミラノ工科大学で知り合った学生の国籍は40を越える。多様な文化に触れることは、留学の大きな魅力のひとつである。様々な国の料理を食べる。好きな映画の話をする。宗教、政治、結婚、家族について語る。地震や戦争の話もする。すると自然と日本の良いところ悪いところが見えてくる。これが面白い。私は初めて自分が日本人であることを意識するようになり、日本を好きにもなったし嫌いにもなった。と同時に彼らの文化に強く惹かれ、より深く知ろうと努めた。この留学を経て色々な国の人と出会い、知り合い、世界の色々な出来事が他人事ではなくなった。それまで世界のどこかで起きている事として見ていたニュースも見方が変わった。わたしたちはインターネットで世界の裏側の様子まで簡単に見える世の中を生きているけれど、それはただの情報に過ぎない。アラブの春に中東の人々が感じていることは彼らの声を聞かないと分からないし、海外から見る日本の姿は海外にいないと分からない。今、それが出来る。この多様性に富んだ環境は貴重であると心から思う。友人との何気ないやりとりが自分の将来を考える礎になる。数えきれないほど稀有な体験がある。今まで実家暮らしだった自分は、1日3食の自炊を経て食の大切さを実感した。休暇中にヨーロッパを巡り、歴史や芸術について考えさせられた。何度も何度も鳥肌がたった。家族の大切さを改めて感じた。

 世界に出るとはどういうことか、上手く表現する言葉が見つからない。しかし留学前、きっとその先に何かあると感じた環境に飛び込んで良かったと思っている。渡伊から4ヶ月経った今、「もし留学していなかったら」と考えると怖くなる。

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